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聖書の緑風

『人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる』
神のことばである聖書に教えられたことや感じたことを綴っていきます。
聖書には緑陰を吹きぬける爽風のように、いのちと慰めと癒し、励ましと赦しと平安が満ち満ちているからです。
  • 2023.07.12 Wednesday -

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  • 2015.11.20 Friday - 09:24

風の置いた籠 創世記を愛して 一章一節一思一考 その19



創世記三七章二節
これはヤコブの歴史である。ヨセフは十七歳の時、彼の兄たち羊の群れを飼っていた。ヨセフは彼らの悪いうわさを父に告げた。
 
 いよいよここからお待ちかね愛するヨセフが登場し、以後最後の五〇章まで一気にスリリングな波乱万丈の物語が展開していきます。とはいえ、冒頭には「これはヤコブの歴史である」と断り書きがされているのです。エサウの歴史はわずかに一章です。歴然たるその差には驚きます。ヤコブの一二人の息子たちはイスラエル一二部族の祖になっていきます。彼らはなぜこうまで輝かしい光をいただくのでしょうか。神様はなぜ『アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神』と呼ばれることを許したのでしょうか。この謎を解くカギはどこにあるのでしょうか。人間の業ではなく、ひとえに神様の選び、神様のご意志、神様のご計画としかいえません。それが正解なのでしょう。人はひれ伏すのみです。
 
 ヨセフが生まれたときにはすでに十人の兄がいました。しかも三人もの異母たちによる兄たちです。もつれ合った糸玉のような複雑不穏な家庭に生まれたのです。ヨセフの母は父ヤコブの最愛の妻ラケルです。待って待って生まれた待望の子です。当然、ヤコブはヨセフを盲愛します。自分が母リベカに偏愛されたように。そもそもこれこそがこの一族の悲劇惨劇の出発点なのに、です。歴史は繰り返すのか、それとも人は自分の生育史の呪縛から逃れられないのでしょうか。こうしてヨセフは特別待遇され、兄たちの怒りと嫉妬を招くことになります。

 
創世記三八章一四節
それでタマルはやもめの服を脱ぎ、ベールをかぶり、エナイムの入り口に座った。
 
 この章は邪魔な異物のようです。ヨセフ物語が始まったばかりなのに、突然ユダの物語が始まるのです。出鼻をくじかれたようで神様の筆の向きが理解できません。しかし神様が迷走されるわけはありません。その理由を考えてみますと、ユダとその子孫は神様に特別に選ばれたことが分ります。ユダ部族は後のイスラエル十二部族の中で最強になり、戦いの時は全軍の先頭を駆けますし、イエス様はユダ族の末裔から誕生するのですから、神様としては何はさしおいても記さねばならないのでしょう。

 ユダ族の正当な跡継ぎペレツを産んだタマルこそ、マタイの福音書冒頭を飾るイエス様の系図に最初に登場する女性です。タマルはユダの正妻ではなく、息子たちの嫁なのです。舅ユダの理不尽な扱いで里に帰された不幸なやもめです。しかしタマルは遊女に変装して計画的に舅ユダの子を宿します。ユダの二人の息子は子の無いまま、神様にさばかれて死んだからです。ユダには跡継ぎがいないのです。
 
 ユダはタマルを姦淫の罪で裁こうとします。しかし真実を知った時、潔く公の前でタマルの胎の子を我が子と認めます。タマルは双子の男の子を産みます。長子ペレツはイスラエル民族の祖になり、ルツ記では、村人はルツの子オべデを『タマルがユダに産んだペレツの家のようになりますようにと』と祝福しています。

ですから、この章は見逃せません。
Category : 風の置いた籠

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