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聖書の緑風

『人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる』
神のことばである聖書に教えられたことや感じたことを綴っていきます。
聖書には緑陰を吹きぬける爽風のように、いのちと慰めと癒し、励ましと赦しと平安が満ち満ちているからです。
  • 2023.07.12 Wednesday -

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  • 2015.01.28 Wednesday - 20:59

風の置いた籠 創世記を愛して 一章一節一思一考 その8



創世記一五章六節
アブラムは主を信じた。主はそれを彼の義と認められた。
 
 この一文こそ、この事実こそ、旧約、新約を貫く一大出来事、一大真理、神様のお考えの一大集約です。救いの体系を作る土台の中の土台、信仰の基礎中の基礎、『信仰義認』の発祥源です。旧約聖書は予言者ハバククの『義人は信仰によって生きる』で閉じ、新約の恵み、イエス・キリストへと繋ぎました。
 パウロはここから新約の教理を打ち立て、宗教改革者ルターはこの上に立ちました。今、私たちはこの信仰の継承者として、大きすぎるほどの恵みに生かされています。

 当時、アブラハムは跡継ぎがいないことに悲しみと恐れを持っていました。神様に従って『行先を知らずして』カナンに来て以来、十年が経っていました。すでに八五歳です。満ち足りた生活の中にいながらアブラハムの心には冷たい風の行き来する小さな穴があったと思われます。『あなたとあなたの子孫に与える』との神様のお声が忘れられないのです。アブラハムの煩悶を知っておられた神様は、彼を戸外に連れ出して満天の星空を見せ『星を数えなさい。あなたの子孫はこの様になる』と仰せられたのです。私なら、いくらあなたのおことばでも、とても信じられませんと反論したでしょう。
 しかし、アブラハムは『主を信じた』のです。即座に主を信じたのです。その速度を計るタイマーはどこにもないでしょう。その応答に神様は義の冠を授けました。
信じれば義人とされるのです。ハレルヤ!


創世記一六章一六節
ハガルがアブラムにイシュマエルを産んだとき、アブラムは八六歳であった。
 
 どうしてこんなことになってしまったのでしょう、神様が『あなた自身から生まれ出てくる者が、あなたの跡を継がなければならない』と明言されたにもかかわらず、アブラムは何をどう取り違えたのでしょう、妻でもないハガルに子を産ませたのです。血迷ったとしか言いようがありません。サラは老女だからと思ったのでしょうか、ご自分だって老人ではありませんか。もっとも言いだしっぺはサラなのです。サラのアイデアももっともだと思ったのでしょう。
 サラは夫から神様の約束を聞かされ続けてきたでしょう。夫が悩むのを見続けてきたでしょう。子を産めない老いの身がどんなに悲しかったことでしょう。夫に対していいようのない引け目を感じ、身の置き所がなかったと思います。ついに窮余の決断をして女奴隷ハガルを自分の代わりに夫に差し出すのです。
 予想通りハガルはアブラハムの子を産み、長子の母になるのです。しかし、ここに悲劇が生まれないはずはありません。理屈では分かっていても人間にはあらゆるものに先立って感情があります。感情がもつれもつれるのです。その結果、夫婦関係も、主従関係も惨めなものになり、アブラハムと神様の間にもすきま風が忍びこんだかもしれません。

 この悲劇で一番苦しんだのはだれでしょう。いちばん損な役割をしたのは、意外にもハガルなのです。
神様は苦しむハガルに近づかれました。 
 
Category : 風の置いた籠

  • 2015.01.03 Saturday - 07:54

風の置いた籠 創世記を愛して 一章一節一思一考 その7



創世記一三章一八節
そこで、アブラムは天幕を移して、ヘブロンにあるマムレの樫の木のそばに来て住んだ。そして、そこに主のために祭壇を築いた。
 
 神様のおことばに従って未知の地カナンに入ったアブラハムは、まもなく飢饉に遭遇します。自分の所有地のないアブラハム一行には、飢饉は即、死を意味したことでしょう。
 南のエジプトへ下って行きます。この時、神様に相談し、はっきりした許可をいただいたかどうか不明です。自己判断だったのかもしれません。そのせいか、この移動は大失敗でした。それでも一行は無傷でまたもとのカナンに戻れました。神様の介入があったからです。無傷どころか騙したパロから莫大な物的援助を得て、大いに富んで帰ったのです。神様は甘すぎるんじゃないかしらと、そんな妬みの思いが起きるくらいです。
 しかし、やがて財産の多いことが災いして、アブラハムはたった一人の肉親であるロトと袂を分かつことになります。この別れに際してアブラハムのとった態度は実に見事です。ロトは伯父への恩も忘れて、うるおい豊かなヨルダンの低地に魅せられて一も二もなく選び取ります。
 ロトを見送ったアブラハムは、神様の仰せに従ってヘブロンに移動します。そこに祭壇を築いて、主を礼拝します。おそらく祈りに没頭したことでしょう。神様とアブラハムの絆はますます強くなっていきます。
 
  
創世記一四章二三章
糸一本でも、くつひも一本でも、あなたがたの所有物からは私は何ひとつ取らない。
 
 この章では、アブラハムは今までのイメージからは想像できない武人として大活躍します。
アブラハムがヘブロンのマムレに天幕を張って穏やかに暮らしていたころ、周辺部族の領主たちは二手に分かれて大規模な戦争を繰り返していました。ついにロト一族が住んでいたソドム、ゴモラは敗れ、ロトは財産もろとも捕虜になってしまいます。それを知ったアブラハムは俄然、武装してしもべたち三一八人を引き連れて追跡し、ロト家族と全財産を奪い返すのです。おそらく、この時代、アブラハムのような移動民族は単に家畜を放牧するためにとどまらず、外敵の襲来に備えて日頃から武器も武力も備えていたと思われます。
 さて、ソドムの王はアブラハムに戦利品を取らせようとします。当然のことです。アブラハムこそ最高の殊勲者なのですから。ところがアブラハムはきっぱりとその当然の権利を辞退します。世の中と組んで戦ったのは、ひとえに肉親のロトを救うためです。ロト家族が無事ならそれで十分なのです。しかし、目の前に山と積まれた金銀財宝に目もくれないとは、めったにできることではありません。ところがアブラハムは『糸一本、くつひも一本―――』と跳ね返します。
 まぶしいほどの無欲であり潔さです。神様は目を細めて喜ばれたに違いありません。
 
Category : 風の置いた籠

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